もくじ
男性に比べて女性は倍以上肩こりで悩む人が多い。
厚生労働省が発表した平成28年度の国民生活基礎調査によると,肩こりでお悩みの方は人口1,000人に対して男性は57ですが,女性は117.5と男性に比べて倍以上に肩こりに悩む女性が多い結果が出ています。
首以外にも原因があるのです。
以前の記事で「肩こりの本当の原因は首」という事を書きました。
でも,それ以外にも大きな原因があるのです。
それは,ズバリ「骨盤のゆがみ」です。
なぜ,骨盤がゆがむと肩こりになるのか?
ではなぜ「骨盤がゆがむ」と肩こりになるのでしょう?
骨盤がゆがむと肩こりになりやすい2つの理由があるのです。
骨盤がゆがむと広背筋が緊張する。
骨盤がゆがむと肩こりになる原因のまず,1つ目が
「広背筋」の緊張です。
広背筋というのは絵を見てもらうとわかるように背中のほぼ全体を覆う筋肉ですけど,注目して欲しいのは広背筋は大きい筋肉なので下は骨盤から上は腕の骨にまで届いています。
そのため,骨盤がゆがむと広背筋が緊張して縮むために腕や肩を引き下げようとします。
すると今度は腕や肩が下がらないようにと,僧帽筋が緊張を始めます。
これにより,肩の筋肉である僧帽筋が硬くなり,それがやがてコリとなるのです。
わかりやすく書くと・・・
骨盤がゆがむと上体が不安定になる。
「骨盤のゆがみ」というのは,非常に定義が曖昧で整骨院や整体院によって言うことがバラバラだったりします。
そこでここではWHOの認可しているカイロプラクティック理論に基づいた
「骨盤のゆがみ」として説明します。
「骨盤のゆがみ」というのは,状態によっていくつかに分類されますが,その中の一つが骨盤の関節である「仙腸関節」が緩んで骨盤が不安定な状態を指します。
体重をしっかり支えないといけない骨盤が不安定になれば,当然上体は不安定になります。
当店では初めての来店の方には,必ず姿勢を検査しますが,骨盤が不安定な方は大抵,下の写真のように上体が傾いていたり,ひどい場合はゆらゆらと揺れてたりします。
上体がユラユラ揺れていると脳はこの揺れを止めようとして身体の筋肉を緊張(固めて)させます。
これがやがて,肩や首,背中のコリや痛みとなるのです。
なぜ女性に肩こりが多いのか?
「骨盤のゆがみ」が原因で肩こりになる理由を説明してきましたが,本題はなぜ,女性に肩こりが多いかです。
それはつまり・・・
女性は骨盤が不安定になりやすい理由とは?
以前に今まで腰痛や肩こりになったことがない人が,妊娠したら急に肩こりや腰痛になるという話をしました。
おさらいすると妊娠中は体重や体型の変化に加え,「リラキシン」というホルモンの影響により骨盤の骨と骨をつなぐ「じん帯」がゆるみやすくなり,骨盤が不安定になるため,肩こりや腰痛になりやすくなります。
実はこの「リラキシン」というホルモンは妊娠中だけでなく生理中にも分泌されるのです。
このように女性は骨盤が不安定になりやすい状況が多いために,男性に比べて肩こりになりやすいのです。
骨盤はまだまだ謎が多いのです。
「骨盤のゆがみ」の解釈が,色々あるように実は骨盤や仙腸関節について,まだまだ解明されていないことが多く,謎が多いのです。
ただ臨床の現場に立つ人間の意見としては,骨盤(仙腸関節)を調整することにより肩の筋肉が何もしなくても自然と緩んでくることが多々あります。
これらの経験からも骨盤のゆがみが肩こりに影響してることは確かだと言えます。