もくじ
- 妊娠前のジーンズが入らない。
- ポッコリお腹が元に戻らない。
- 骨盤が広がってるって指摘された。
これらに心あたりがある方は,産後に骨盤が広がったままの可能性があります。
このまま放置すると
- 骨盤周りにぜい肉がつきやすくなります。
- 出産ごとに骨盤が広がりヒップのサイズが上がっていきます。
そうならないためにも
「産後の開いたままの骨盤を矯正しないといけません」
・・・なんてことをネットやメディアで度々発信されていて,不安になってる方も多いと思いますが・・・
でも,安心してください。
これらは全て医学的根拠が一切無い ”デタラメ” なんです。
整骨院や整体院が,出産後の女性の不安を煽って,ビジネスとして利用するための文言なんです。
骨盤は出産時にこんな感じに開くと思ってませんか?
出産時の骨盤に対してこんなイメージをもってる方も多いと思いますが,これは誤りです。
確かに出産時は骨盤は開きますが,この絵のように大きく開きはしません。
骨盤は簡単には開かない構造になってるんです。
”骨盤は簡単には開かない”
ということを以下で詳しく説明しています。
こんな事をよく相談されます。
当店に来店される方の中に以前に整骨院や整体院やエステで産後に骨盤が開いたままになってると言われて気になってるということで御相談いただくことがあります。
骨盤が簡単には開かないのは前述した通りですが,百歩譲って仮に本当に骨盤が開いてるとしたら,骨盤が開いてると判断した施術者は,その方の骨盤が閉じた状態と比べて何を基準に開いてると判断したのでしょうか?
以前に行った整骨院で出産後に骨盤が開いたままになってると言われて,ずっと気になってるんです。
そうですか。それは気になりますよね。
でも,ひとつ疑問に思うのですが,そこの整骨院さんではあなたの骨盤が閉じてる時も知っているんですよね?
その時とどうやって比較したんですか?
いえ。初めて行ったとこです。
・・・。
(こんな会話は結構多いんです・・・。)
でも,初めてあなたの骨盤を見て開いてると判断したその整骨院さんは,開いてるとわかってて何もしてくれなかったんですか?
いえ。骨盤矯正していただきました。
でも施術してもらっても骨盤が閉じたのかどうかよくわからなくて・・・。
骨盤の検査のやり方もその基準もよくわからない上に,骨盤が閉じてるのか開いてるのかの基準も曖昧なので施術を受けた人にはよくわからなくて当然です・・・。
それこそ施術前と施術後でメジャーで腰回りを計測して違いを教えてもらえばわかりやすいんですけど,それすら骨盤が閉じたのか,むくみがとれてメジャーの数値が小さくなったかはわかりませんけどね・・・。^^;
お尻が大きくなったと思うのはこれが原因です。
妊娠中はお腹が大きくなり前方へ張り出すので,骨盤が前に傾くようになります。
出産後もしばらくはこの状態が続きます。
骨盤が前に傾くようになると,今度は太ももの骨(大腿骨)が内側に回転するようになるんです。
太ももの骨(大腿骨)が内側に回転すると,大転子と言われる部分が横に張り出してくるんです。
これが,出産後にお尻が大きくなったと感じる理由なんです。
先程のように,骨盤が開いたままになってると言われた話を皆さんから詳しくお聞きすると,施術者がこの大転子部分を触って「骨盤が開いたままになってる。」と言ってることが多いようです。
ここは骨盤ではありませんよ。^^;
お気づきかと思いますが,骨盤が開いてると多くの施術者が触って判断しているのはこの場所です。(赤丸部分)
これは大転子という部分なのですが,見ての通り,これは骨盤の骨ではなく足の骨です。^^;
骨盤の傾きは自然に元に戻ってきてお尻も元に戻ります。
お尻が大きく見えるようになったのは,妊娠してお腹が大きくなったために,骨盤が前に傾き,太ももの骨が内向きに回転したのが原因ですから,出産後は自然と骨盤の傾きは正常の状態に戻ってきて,内向きになっていた太ももの骨も外向きに戻ってきますので,大きく見えていたお尻も元に戻ってきます。
おそらく産後骨盤矯正でお尻が小さくなったのではなく,時間の経過とともに体型が元に戻ったのでしょう。
ぽっこりお腹は産後骨盤矯正でホントに良くなる?
出産後のぽっこりお腹の主な原因は・・・
- 大きく膨らんでたお腹が急激に小さくなったため。
- 今までお腹が大きかったので運動不足気味であったため。
- 出産に備えて身体が脂肪を蓄えていたから。
などが原因です。
わずか2~3mmしか動かない骨盤の関節を骨盤矯正したからといって体型が変化(ダイエット)することはありえないのです。
産後骨盤矯正などしなくても,産後の体調に合わせてゆっくりとウォーキングなど軽い運動を徐々に始めてダイエットしていけば,自分で十分改善できますよ。
ただ,正しく骨盤矯正を行えば,
身体の土台である骨盤が整うと全身の骨格バランスが整う。
身体のバランスが整って筋肉の余計な緊張が開放されて血液やリンパ液の循環が活性化する。
全身の体液の循環が良くなるため代謝が良くなり脂肪が燃えやすくなる。
ということがありえなくもないですが・・・。
産後骨盤矯正でお腹が凹んだという方は産後骨盤矯正以外何もしませんでしたか?
当店がいろんな方からお話を聞いてみると,プロポーション回復のために産後骨盤矯正に通ってる方はそもそも意識が高いため,ご自身でもダイエットなどあれこれと努力してる場合が多く,その結果が出たのだと思います。
他にも産後は骨盤が広がったままのその状態で固まるので骨盤の形が変わってしまいますって言われました。
え? 骨盤の形が変わるって?
いやいやいや,そんなこと有り得ないですよ。
骨盤の中にある臓器が圧迫され女性特有の症状が出てくるとも言われました。
え? 臓器が何に圧迫されるんですかね?
さらに出産を重ねるごとに骨盤が広がっていきますから,だから骨盤矯正は必ずやった方がいいですよって。
もう何がなんだか・・・。
というか,相当いろんな事吹き込まれてますね・・・。
自分で十分改善出来るからです。
ネットでは色んな情報が飛び交って,何がなんだかわからなくなったり,不安になってる産後ママさんも多いかと思いますが,
- お尻が大きくなったのは,太ももの骨が張り出したためで出産後は自然と元に戻ります。
- ぽっこりお腹は妊娠,出産したら誰でもなりますので,ご自身でダイエットすれば十分改善できます。
これらのことから,プロポーション回復のための産後骨盤矯正は不要です。
わざわざ,整骨院や整体院で矯正してもらう事はありません。
必要な方と必要ない方がいます。
- 身体に不調が無い方
- プロポーション回復だけを考えてる方
- 妊娠中~産後にかけて,腰痛など何らかの身体の不調が出るようになった方
- 妊娠する前から肩こり,腰痛など身体に不調があった方
骨盤のゆがみ って?
骨盤がこんな風に前に傾いていたり・・・
もしくは後ろに傾いていたり・・・
こんなのも骨盤のゆがみ?
こんな風に左右で高さが違ったり・・・。
一般的にはこれらを骨盤のゆがみとしています。
でも,これらは間違いではありませんけど,当店ではこれらは,骨盤のゆがみではなく,
「骨盤の傾き」
と呼んでいます。
なぜなら・・・
仙腸関節を調整するのが本来の「骨盤矯正」です
妊娠中や産後に腰痛や肩こり,股関節痛など様々な不調を生み出すのはこの「仙腸関節」が原因です。
仙腸関節の不具合が身体のバランスを崩すのです。
仙腸関節に不調があるため,骨盤が傾き背骨がゆがみ,身体全体にゆがみが生じるのです。
妊娠中や産後は特に「仙腸関節」がゆるみやすいため,身体の不調が起きやすいのです。
つまり・・・
多くの整骨院や整体院では,前述した骨盤の傾きにだけ注目して骨盤の傾きを治そうとします。
これらの骨盤の傾きは「仙腸関節」の不具合から起きてる,いわば二次的に起きていることなので,例え骨盤の傾きが良くなっても「仙腸関節」が正しく調整されていない限り,単なるその場しのぎになってしまうのです。
そのため,産後に身体の不調がある方は ,骨盤の傾きを正すのではなく「仙腸関節」 を調整する産後骨盤調整をオススメします。
インターネットの発達により様々な情報が簡単に入手できるようになった反面,誤った情報も配信されるようになり,そういった誤った情報に左右されてる方が多くいらっしゃいます。
本当に身体の不調でお悩みの方が誤った情報に左右されることはとても残念に思います。
そんな方たちを少しでも無くすために当店では,なるだけ正しく新しい情報を理論理屈,症例など踏まえて,店内ではここでは書けない事も丁寧にわかりやすくご説明いたしますので,どうぞ何でもお気軽にご相談ください。