よく「自律神経の乱れ」という言葉を耳にしたり,目にします。
しかし,この「自律神経の乱れ」ってどういうことか知らない方も多く,また自律神経そのものも,よくわかっていない人も多いです。
そこで,今回は,この自律神経や自律神経の乱れについてわかりやすく解説したいと思います。
もくじ
運動神経・感覚神経・自律神経 と3つの末梢神経があるけど
神経は,自律神経の他に,運動神経と感覚神経があります。
運動神経は,脳からの命令で身体を動かす神経です。

感覚神経は,目や耳や皮膚で,暗い,明るい,音が聞こえる,暑い,などを伝える神経です。

この2つに関しては,説明不要ですね。
では,自律神経ですが
自律神経には,交感神経と副交感神経の2つがあります。
交感神経は,活動時・緊張時・ストレス時に働き
副交感神経は,休息時・回復時・睡眠時に働く神経です。
この自律神経の大きな特徴の一つが,
「自分の意思とは関係なく働く」ということです。
例えば,交差点で信号が赤に変わりそうなので,走って渡ったとします。
この「走ろう」という命令を伝えてるのが「運動神経」です。

そして,走ったあとに息が乱れたり,心拍数が勝手に上がります。
これを行ってるのが,自律神経の「交感神経」です。

また,食事を終えて,ゆっくりとソファーに座って休息をとってると,心も身体もリラックスしてきます。
これを行ってるのが,自律神経の「副交感神経」です。

このように,交感神経が活発に働いたり,副交感神経が活発に働いたりと,一日の生活の間に何度も切り替わるんです。
ところが,この交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかないことや,自律神経の働きそのものがうまくいかないことがあるんです。
それを
「自律神経の乱れ」,「自律神経のバランスの崩れ」
と言ったりします。
自律神経は
呼吸の調整や,血流や血圧,心拍数の調整,体温調整,免疫調整など
様々な働きをしています。
そのため,自律神経の乱れが起きると,全身に様々な症状が現れます。
代表的な症状は
全身的な症状
- 慢性的な疲労感,倦怠感,だるさ
- めまい,立ちくらみ,ふらつき
- 頭痛,頭重感
- ほてり,異常な発汗(多汗や冷や汗)
- 冷え性(手足の冷えなど)
- 不眠(寝つきが悪い,眠りが浅い,途中で目が覚める,寝ても疲れが取れないなど)
循環器系(心臓・血管)の症状
- 動悸(安静にしていても心臓がドキドキする)
- 息切れ,息苦しさ
- 胸の痛み,胸部の圧迫感
消化器系の症状
- 胃の不調(胃痛,胃もたれ,吐き気,食欲不振)
- 便通異常(下痢や便秘,または両方を繰り返す)
- お腹の張り,腹部の不快感
その他
- 肩こり,首筋のこり,筋肉の痛み
- 手足のしびれ,ふるえ
- 耳鳴り,耳の詰まり感
- のどの違和感,異物感
- 頻尿,残尿感
など,自律神経の担う範囲が広いため,「自律神経の乱れ」が原因の症状は多岐にわたります。
さいごに・・・
注意してほしいこと
当店では,上記のような症状でお悩みの方は,毎月のように新規でご来店されます。
しかし,上記の症状は,自律神経の乱れや,自律神経のバランスの崩れだけでなく,他の病気によって起こっている可能性もありますので,当店のような整体などの民間療法を試すよりも先に,まずは内科,心療内科,または精神科などの医療機関を受診し,適切な診断と治療を受けてください。
それでも,改善しなかったり改善の兆しが見えない時は,お力になれるかもしれませんので,是非お気軽にご相談ください。