【知ってましたか?】妊娠中の正しい骨盤ベルトの締め方とは?その1

なぜあなたは骨盤ベルトを締めてるんですか?

様々な理由があるとは思いますが・・・。

妊娠中に骨盤ベルトを装着してる方はたくさんいらっしゃると思います。

装着する理由として当店に来られる方のお話をお聞きすると

  • 助産師さんや友だちに勧められて付けている。
  • 骨盤が緩むのを防止するため。
  • 骨盤が開いて内臓が下に降りてくるのを防止するため。
  • お尻が大きくなるのを防止するため。

などなど,様々な理由で骨盤ベルトを着けてるのですが,

ではあなたは正しく骨盤ベルトを締めれていますか?

ということで骨盤ベルトの締め方に自身がない方のために,今回は正しい骨盤ベルトの締め方をお伝えしようと思います。

正しい骨盤ベルトの締め方ですが,これは非常に簡単です。

骨盤ベルトをしなければ良いのです。(笑)

と言うより,正確な言い方をすると正しい骨盤ベルトの締め方とは

必要とするとき以外は骨盤ベルトをしないことです。

拍子抜けした方もいるとは思いますが(笑),ではなぜ骨盤ベルトは必要とするとき以外はしない方がいいのか説明したいと思います。

まずは正しい骨盤ベルトの締め方です。

正しい骨盤ベルトの使い方

妊娠してから腰が痛くなった!
座ったりするときが特に痛いなぁ・・・。

妊娠中に分泌される特殊なホルモンの影響で骨盤が緩み,腰痛などの不調が起こることがあります。

骨盤ベルトをしてみた。
腰の痛みがかなり楽になった。

原因は骨盤の緩みですので,骨盤ベルトを一時的に着けることで腰の筋肉や靭帯をサポートすることで腰痛などの不調が解消されます。

2,3日後・・・。
骨盤ベルトを外しても腰の痛みは治まりました。

やがて,腰の筋肉や靭帯が回復して骨盤をしっかり支えてくれるようになるため,骨盤ベルトを外しても腰痛は解消されています。

これが正しい骨盤ベルトの着け方ですが,問題となるのは一日中着けっぱなしだったり,腰や股関節が痛くもないのに骨盤ベルトを着けることなのです。

骨盤ベルトは一時的にサポートする補助具

筋肉や靭帯の働きを一時的にサポート

骨盤ベルトの本来の目的は上記のように一時的に身体をサポートすることであり,つまり補助具です。

腰痛などの不調があるとき,骨盤ベルトを着けて腰の筋肉や靭帯を一時的にサポートすることにより,やがて骨盤周りの靭帯や筋力が回復して骨盤をしっかり支えてくれるようになるため,骨盤ベルトを外しても腰の痛みは消えていきます。

骨盤ベルトはあくまでも補助具なのですから,こうして一時的に使用するのが正しい使い方なのです。

多くの方が骨盤ベルトを誤った使い方をしています。

ところが骨盤ベルトを使用している方の多くはこうした使い方をしています。

誤った骨盤ベルトの使い方 【1】

妊娠してから腰が痛くなった!
座ったりするときが特に痛いなぁ・・・。
骨盤ベルトをしてみた。
腰の痛みがかなり楽になったのでずっと着けたままにしよう。

骨盤ベルトを着けると腰痛が楽になるのでお風呂のときや寝るとき以外,ずっと着けるようになります。

数日後・・・。
骨盤ベルトを外すとすぐにまた腰が痛くなるので骨盤ベルトは手放せない・・・。

骨盤ベルトを着け続けるとが骨盤ベルトが身体の一部として脳に認識されるようになり,本来骨盤を支える筋力が低下し,骨盤ベルトがないと骨盤を支えれなくなるため手放せなくなります。

誤った骨盤ベルトの使い方 【2】

骨盤ベルト着けてみた。
周りのみんなが勧めるから不調は無いけど着けてみた。

動きづらいし日常生活にも何かと不便なのに明確な理由も知らされることなく骨盤ベルトを一日中着け続けると・・・。

数日後・・・。
今まで何とも無かったのに骨盤ベルトを外すと腰が痛くなるようになった・・・。

骨盤ベルトを着け続けるとが骨盤ベルトが身体の一部として脳に認識されるようになり,本来骨盤を支える筋力が低下し,骨盤ベルトを外すとこれまで無かった腰痛などが起こるようになり,骨盤ベルトが手放せなくなります。

では骨盤ベルトを推奨する意見も検証してみましょう。

例として冒頭の意見を検証

前述したように助産師の方の中でも骨盤ベルトを日常的に着け続けることを推奨する意見と当店のように痛いとき以外は着けるべきではなく日常的に着け続けることには反対する方と意見が分かれています。

そこで今度は骨盤ベルト推奨派の意見も検証してみようと思います。

よく耳にする冒頭で上げた骨盤ベルトを勧める意見を一つ一つ検証してみます。

骨盤が緩むのを防止するため。

骨盤の緩みは骨盤ベルトに頼るのではなく,あくまでも自分の筋肉や靭帯で支えないと増々筋力が低下して骨盤ベルトがないと生活できない身体になってしまいますよ・・・と上記で説明した通り・・・。

骨盤が開いて内臓が下に降りてくるのを防止するため。

う~ん・・・意味がわからない・・・。^^;

どういうしくみで内臓が下に降りてくるのかそのメカニズムを詳しく聞いてみたい・・・。

多くの医師の方が,出産時でも骨盤は恥骨結合という部分が多くても10mm程度しか開かないと言っています。

参考 創外固定で治療した出産に伴う恥骨結合離開の1例中部日本整形外科災害外科学会雑誌

また仙腸関節も出産時に数時間かけてゆっくりと緩むらしいのですが,それも多くて5mmほどと言われていて,出産後はすぐに戻ります。

青い部分が仙腸関節

ましては出産時でもないのに妊娠中に5mmも開くことはありえないですし,仮に5mm緩んだとして内臓が下に降りてきますか???

お尻が大きくなるのを防止するため。

言わんとしてることはわからんでもないですけど(^^;),妊娠中はどうしても運動不足気味になり体重も増えるので仕方がないところもあります。

だからといって骨盤ベルトを着け続けて,身体の不調を起こすより,むしろ産後にケアする方が余程効率的だと思いますが・・・。

さいごに・・・

骨盤ベルトを着ける着けないはご自身の判断にお任せしますが・・・。

ここまで骨盤ベルトの着け方というより,結果的に骨盤ベルトを必要もないのに着け続けることの弊害をメインに書きましたけど,この骨盤ベルトに関しては僕らの間でも意見が様々です。

しかし,ある産婦人科に勤務経験のある整体師さんの話では,以前は骨盤ベルトを勧めていたけど,骨盤ベルトをしてる人ほど妊娠中に身体の状態が悪くなるケースが多いことに気付いて,今ではその病院では骨盤ベルトを勧めなくなったそうです。

こうした事例は恐らく,検索したらたくさん出てくると思います。

次回はどうしても骨盤ベルトをする必要がある時のために,

正しい骨盤ベルトの締め方をお伝えしたいと思います。

まとめ

当店としては妊娠中の骨盤ベルトの使用について以下のように考えます。

  • 骨盤ベルトは一時的にサポートする補助具なので着け続けることはやめましょう。
  • 身体の不調も無いのに骨盤ベルトを着け続けると靭帯や筋肉の力が低下し,思わぬ不調になることも。
  • 骨盤ベルトに限らず,ストレッチもそうですけどやる理由がはっきりわかっていないことはやらない方が良いです。