前回の記事では,
「自律神経を整える整体」
と言っても,
いったい何がどう変わったら,自律神経が整ったと言えるのか?
ということについて書きました。
自律神経は,
筋肉や関節のように
直接触って確認できるものではありません。
また,
「施術を受けて気持ちよかった」
「リラックスできた」
という感覚だけでは,
自律神経が整ったと判断することもできません。
では,
当店では何を見ているのでしょうか?
その一つが,
筋肉の緊張の変化です。
もくじ
当店ではマッサージやストレッチはしないのですが・・・
当店の施術では,
筋肉を揉んだり,
ストレッチしたりして,
直接筋肉を緩めるようなことは
一切行いません。
首や背骨,骨盤などに対して,
非常にやさしい刺激を加えていきます。
それにもかかわらず,
施術前と施術後で身体を確認すると,
肩や背中だけではなく,
お尻や脚などを含め,
全身の筋肉の緊張が明らかに変化する方が多くいらっしゃいます。
これは,
施術者だけが感じている変化ではありません。
施術を受けている方自身も,
「身体の力が抜けてきた。」
「全身がゆるんだ感じがする。」
「触られて痛かったところが痛くなくなった。」
など,
変化を感じられることがあります。
では,
揉んでもいないし,伸ばしてもいない筋肉が,
なぜ,緩むのでしょうか?
筋肉の緊張は神経によって調節されています。
そもそも筋肉は,
筋肉だけで勝手に緊張したり,
緩んだりしているわけではありません。
骨格筋の活動は,
脳や脊髄,
そこからつながる運動神経によって
調節されています。
つまり,
筋肉の緊張状態が変わったということは,
少なくとも,
筋肉をコントロールしている
神経系の働きに何らかの変化が起きた
可能性が考えられます。
そして,
自律神経も無関係ではありません。
筋肉が緩んだら自律神経が整った?
ここは非常に大切です。
当店では,
「筋肉がゆるんだ=自律神経が整った」
と考えているわけではありません。
骨格筋を直接動かしている中心は,
あくまで体性運動神経です。
筋肉がゆるんだという事実だけから,
「副交感神経が優位になった」
「自律神経が正常になった」
と判断することはできません。
自律神経の研究では,
・心拍数
・心拍変動(HRV)
・血圧
・皮膚電気活動など
さまざまな指標が使われています。
それでも,
一つの数字だけで,
単純に
「自律神経が整った」
と判断できないのです。
それでも筋肉の弛緩を確認する理由
ではなぜ,
当店では筋肉の弛緩を
大切な反応として見ているのでしょうか?
それは,
筋肉を直接ゆるめることを何もしていないのに,
全身の筋肉の緊張が変化するからです。
肩を揉んで,
肩がゆるんだのであれば,
特に不思議なことではありません。
しかし,
・筋肉を揉んでいない。
・ストレッチもしていない。
それにもかかわらず,
肩,背中,お尻,脚など,
離れた場所にある筋肉の緊張まで変化する・・・。
これは,
単純な局所への刺激だけではなく,
身体をコントロールしている
神経系全体に何らかの変化が起きている可能性があるからです。
そして,
自律神経もその神経系の一部です。
施術中には,人によって,
・眠くなる
・呼吸がゆっくりする
・お腹が鳴る
・汗をかく
といった,
自律神経の働きと関係する
身体反応が見られることも多々あるのです。
つまり,筋肉の弛緩を含め,
こうした身体反応が同時に起きているのであれば,
施術によって
自律神経を含めた神経系の状態に
何らかの変化が起きている可能性が
考えられるのです。
これは,
自律神経を含めた神経系への影響を考える上で,
非常に興味深い
身体の反応の一つだと当店では考えています。
