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「整体師は誰でもなれる?」なるのは簡単,続けるのは難しい

整体師は資格がいらないから,誰でもなれる?

整体師について,よく耳にするのが

「整体師は資格がいらないから,誰でもなれる」

という言葉です。

これを発しているのは,主に国家資格を持つ鍼灸師や柔道整復師といった専門家の方々で

「資格がないのに人の体を触るなんて」

という批判や

「誰でも名乗れるんだから価値がない」

というような,少し見下したニュアンスを含んでいる場合が少なくありません。

確かに整体師になるために国家資格は不要です。

学校に通わなくても,試験に合格しなくても

「私は整体師です」

と言えば,その瞬間から整体師を名乗ることは可能です。

名乗るのは自由だけど,食べていけるか?は 別問題

しかし,ここで考えてみてほしいのは,「名乗ること」と「それで食べていけること」は全く別物だという点です。

私は俳優です・・・と名乗るのも自由です。

たとえば,俳優は,劇団に所属していなくても,専門学校を出ていなくても

「私は俳優です。」

と言うのは自由です。

しかし,その肩書き通りに,俳優業だけで生活できる人は一握りです。

ほとんどの人は,下積みやアルバイトをしながらチャンスを掴むべく努力を続けています。

デザイナーやイラストレーターも同じで名乗るのは自由

デザイナーやイラストレーターも同じです。

資格がなくても作品を作れば,その瞬間から「デザイナー」,「イラストレーター」を名乗れます。

しかし,実際に仕事として依頼が来て,それを継続的に収入につなげられるかどうかは,また別の話です。

つまり

「誰でもなれる」

というのは,整体師に限らず,多くの職業に当てはまります。

それにもかかわらず,整体師だけが「無資格だから怪しい」と言われやすいのは,「人の体に直接触れる」特殊性があるからかもしれません。

確かに,人の身体に触れる以上は,責任が伴います。

しかし,その責任感や知識・技術は,資格の有無だけで保証されるものではありません。

実際,資格を持っていても施術が雑で中には事故を起こす人もいれば,資格がなくても研究熱心で優れた腕を持つ人もいます。

大切なのは,「名乗れるかどうか」ではなく「続けられるかどうか」

結局,仕事として成り立つかどうかは,最終的には

「患者さんから選ばれるかどうか?」

で決まるんです。

整体師が資格を持っていなくても,丁寧な説明,誠実な対応,そして効果的な施術があれば,信用して通ってくれる患者さんは,必ずいます。

一方で,資格があっても横柄で効果を感じられない施術者なら,やがて患者さんは離れていきます。

つまり大切なのは,「名乗れるかどうか」ではなく「続けられるかどうか」です。

整体師に限らず,俳優も,デザイナーも,ミュージシャンも同じです。

なろうと思えば誰でもなれますが,その職業で生計を立て,信頼を築き,継続して活動していけるのは,ごく一部の人だけなんです。

この観点から見れば

「整体師は資格がいらないから誰でもなれる」

という批判は,少々的外れな気がします。

結果を出し,信用を得て,続けれることが重要

誰でもなれるからこそ,生き残るには,それなりの結果を出し,信用を得なければ,続けることができない厳しい状況にあります。

特に整体師は無資格であるがゆえ,「信頼性」や「権威性」で国家資格者(柔道整復師・鍼灸師・理学療法士など)に劣ると見られがちなだけに,国家資格者より厳しい状況に置かれています。

それが,整体師の現実です・・・。

さいごに・・・

どの職業も,名乗ったり始めたりするのは簡単にできます。

しかし,整体師だろうが,デザイナーだろうが,イラストレーターだろうが,その先に待っているのは,技術を磨き,信用を積み重ね,成果を出し続ける,という厳しい道のりです。