もくじ
理論通りにいかない慢性痛の不思議
慢性痛というのは,本当に不思議なものでして・・・
車やバイクや電化製品などの機械の故障なら,
原因を特定して部品を交換すれば直ります。
ところが,人間の身体・・・
特に慢性痛となると,そんな簡単ではないんです。
理論上は,効果があるはずの治療法でも,
思ったような結果が出ないことがよくあります。
検査では異常が見つからないのに
痛みが続く人もいれば,
画像上は重度の問題があるのに,
ほとんど痛みを感じていない人もいます。
これは,整体だけの話ではありません。
病院での治療でも同じことが起こります。
「手術は成功したのに、思ったほど良くならなかった」
「MRIで見えていた問題を取り除いたのに,痛みが残っている」
そんな話は,ちょくちょく耳にします。
では、この理論通りにならないものを
結果として出すために何が必要なのか?
それが,
センスや勘,そして経験だと思うのです。
実際に現場で患者さんを触っていると,
文字や言葉で表せない僅かな違いや,
なんていうか・・・
「こうじゃないかな?」
と,感性に任せて少し指先の位置を変えたり
強さを変えたりすると,
うまくいったりすることがあるんです。
これらは,
技術セミナーで習得できるものでもありません。
こういうことって、教えられるものではないんです。
その人自身が,現場で何度も何度も経験し,
失敗し,
試行錯誤しながら
感じ取っていくしかないと思うんです。
余談ですが・・・
いつもチェーン展開する
整骨院や整体院を批判するのは,
こういうことなんです。
センスや勘の良いスタッフに当たることもあれば
悪いスタッフに当たることもある・・・。
これで,値段がそれぞれ違うなら
まだ納得いきますが,
同じ値段を出して,当たりハズレがあるのは
どうかと思いますね・・・。
と,個人的には思いますが,
選ぶのは,患者さんなので・・・。

